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前回の恋文の続きです。
【沖田総司】
突然、こんな手紙をお渡しして、びっくりさせてしまったかもしれませんね。
もし驚かせてしまったのなら、謝ります。すみません。
あなたの前に出ても上手く言葉で説明できるかどうが自信がなくて、
手紙という手段をとりました。
実はこのところ毎晩あなたの夢ばかりみてうなされています。
あ、別に夢に出るあなたが怖くてうなされているのではないんです。
夢の中では決まってあなたと僕の二人きりなのですが、
なんと言えばいいのか・・・。
夢の中の僕はあなたに何かを伝えようとするのですが
具体的に何を伝えればいいのか分からなくて・・・
何となく答えが見えてきた気がしなくもありませんが、
まだ確信には至っていません。
もし差し支えなければ、今晩二人っきりで会えませんか?
夢の中と同じ状況になれば・・・
僕があなたに何を伝えたかったか、はっきりするかもしれません。
そして僕自身が導き出した答えが、もしも確信に至ったなら、
その場であなたに伝えようと思います。
夢の中の僕がどうしても伝えられなかった言葉を・・・あなたに。
【永倉新八】
よぉ、今日は大事な話をしてぇと思って、この手紙を書かせてもらった。
毎日、顔をあわせてるってぇのに、何をかしこまってと思うかもしれねぇけどよ。
こんな風に手紙で言葉を伝えると、
実際に会って話しをした時とはまた違った趣があるだろ?
それに手紙なら一方的に自分の気持ちを伝えられて、手っ取り早いしな。
だが、いくら手っ取り早くても、男が自分の気持ちを伝えるなら
実際に会って話すのが一番だ。
だから、この手紙はおめぇへのありったけの想いを込めて書いたもんではあるが・・・
肝心な言葉は何一つ、書き記しちゃいねぇ。
とにかくこの手紙を読んだら、すぐに俺んとこへ来てくれ。
だが、俺がどこにいるかは、あえて伏せとくぜ。
一世一代をかけた、男の告白ってもんを聞かせてやろうってんだ。
それくらいの苦労はしてもらわめぇとな。
へっ。そうは言っても、おめぇとは長い付き合いだ。
俺がどこにいるかくれぇ、すぐに分かっちまうかもな。
んじゃ、首を長くして待ってるぜ。
おめーの無垢な笑顔を思い浮かべながらな。
沖田さんってやけに言葉使いが丁寧だな~って思ってたけど
手紙でも丁寧なのね。
しかも、この確信に触れそうで触れない意味深な内容www
何か「策士」って感じですねwww
でも、この何とも掴みどころがないフインキが好きなんだな~
同じく、確信には触れていない新八さんだけど
こちらは肝心な言葉はなくても、
「一世一代をかけた、男の告白」って言ってしまってるものねwww
新八さんらしいわ。
でも、男らしくて、率直でそんなとこ凄く好きだな~
あと、新八さんはこの男らしい性格、文面からは
想像も出来ないほど、毛筆が奇麗れいだったんです。
草書体(崩した字体)で、どちらかと言うと、一番女性っぽかったんです。
とても意外でしたwww
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【瑛君とののの物語】
《211回目》
それでも、気づかないののを、真剣に見つめている。
そして自分の中である感情が湧き上がってくるのを感じていた。
それは、これ以上、ののの傍にいると押さえられなくなることも佐伯は良くわかっていた。
(おい、のの、俺、やばいよ。お前どーするんだ?)
そう言うと、自然に、ののの口元に近づいていった自分にハッとして息を止めた。
「はー駄目だ、駄目だ。・・・」
佐伯はそう呟くとののからそっと離れた。
(でも、こんなに可愛い顔して寝てるの、起こすのはなぁ・・・
もう少し、このままにしておこう・・・)
佐伯は自分のベットの毛布を手にとり、そっとののの肩にかけた。
(風邪、ひくなよ・・・)
そして軽くポンポンと頭をなでた。
佐伯は、高揚した感情を抑えるためにも、一息いれようと
お気に入りのカップにコーヒーを入れた。
カップを片手に持ち、デスクに座った。
「しょーがないから、宿題でもやるか・・・」
数分後、佐伯も疲れがピークに達していたのか机でうつらうつらしてしまい
そのまま、ベッドに倒れこんだ。
「眠い・・・」
それから1時間ほど経過した。
寝返りを打った佐伯に手がののの頭を叩いた。
「こつん」
「う、う~ん・・・。」
ののが静かに目を覚ます。
目の前に佐伯の顔を見つけて驚いて思わず声を出してしまった。
「きゃー!」
すると、佐伯がねぼけながら
「何だよのの、どーしたんだ?」
と両手を首にまわして抱きついてくる。
「ちょ、ちょっと!佐伯君!だめだよ!!」
「えー?何が・・・?」
そう言って、薄く目を開けた。
続く・・・
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